カナダでATになろう

このブログはカナダでCertified Athletic Therapist として働く者による留学情報を綴ったものです。

Spring Term 2019 の振り返り

どうも前田です。

いよいよウィニペグ大学(もしくはウィニペグで過ごす)最後の一年が始まります。

でもその前に、振り返らないと!

春ターム(実習は夏も通して)は2科目で9 credit hours(単位)を履修しました。

 

 

Massage Techniques in Sports

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名の通りマッサージのクラスです。講師はマニトバ大学出身の CAT (C)かつ Registered Massage Therapist の方でなんと同い年という。。。ひぇ〜。そういう歳になってしもうた。 かなりフレンドリーな方でして、マニトバ大学出身の若いATということでマニトバ大学のATの話をしてくれてかなり雑談の多いクラスでした(笑)。というのも、授業はテクニックを一通り紹介してくれたら即実技練習なので、マッサージする側や受ける側、そして教える側も喋らないと暇なんですね(笑)。

日時

5月の頭から6月の半ばまでで、3時間の授業時間を週2で行っていました。

Monday 12:00 PM~3:00 PM

Wednesday 12:00 PM~3:00 PM

春特有の集中的な感じですね!

習うテクニック

  • Pre-event Massage
  • Post-event Massage
  • Myofascial Release
  • Active (Passive) Myofascial Release 
  • Trigger Point
  • PNF Stretching

といったいったものを学びました。4つ目のやつはいわゆる Soft Tissue Release ってやつですが、商標登録の関係でそのコースを受けないとそう名乗ってはいけないようでただ言葉を変えてやりました。でもやることは一緒なんで。

授業の印象

本当に即使えるものばかりでしたね。講師がマッサージセラピストというのもあって、しっかりとしたテクニック、特にマッサージをする姿勢についてはかなり注意を受けます。これはセラピストとして生きていく上で職業病を防ぐ意味で凄く重要だと。結構マッサージって小手先でやってしまいがちでしたが、全身のポジションを大きく変えることを学びました。かなりダイナミックな動きになりますが、腰をこれ以上痛めたくないので(笑)

マッサージって、、、

自分は正直それまでマニュアルセラピーに全く興味なかったです。理由はマッサージだけ受けて何もしない選手が大嫌いなので。マッサージは最後の最後にやるもんだと。

ただ、アスレティックセラピストはトレーナーではなく、セラピストなのでマニュアルセラピーは必須だと思います。ATCがマッサージを学ぶのかは分かりませんが。やってみて思うのは、まあ面白いですね。Tissue の変化をダイレクトに感じるのはやりがいを感じます!ただ、まあ腰と指にクル(笑)。下手くそ故に。

P2のクリニック実習で自分のマッサージは一定数のファンがいました。それはきつめのPressure が好きな方々達で、素晴らしい Strong Hand だと言われましたが、それ以外の人達からは最初からちょっと強すぎと言われてしまうので今も加減を学んでます。

心境の変化

この授業を受けて思ったのが、マッサージセラピストになるのも考えておこうということです。2年間カレッジに通うんですけどね。でも、たしかCAT(C) は一年になるのかな?もしくは、Acupuncture (鍼) のコースでも取ろうかなと。カナダではどうやら日本のように数年かけて学校行く必要ないみたいなんで。ひとつはっきりしているのはマニュアルセラピーに今は結構興味あるということですね。これはプロチーム等のフィールド系の就職の将来を第一希望としながらも、もしだめだった時にクリニシャンとして使えると思うので。また、フィールド系でもマニュアルセラピーできるにこしたことは無いですから。その上にNSCA-CSCSとくればまあお前どうしたいの?と思われそうですが(笑)。

成績

友達がチョロかったというので舐めてたら本気で震えるほどしくじりました。中間テストでカナダ来て初めて筆記テストで50%切って、震えてました。これはやばい、成績の良し悪しでなく、Failure になってしまうと。出題はスライドからなので、全然難しくないはず、、、それはそれは頭の中混乱してました。加えて実技も良くなかったので、悲惨でした。なので実はこのクラス自分の中ではもう黒歴史化してるんです(笑)。Final Exam の後「頼むからC以上であってくれ」と願ってました。

「楽しい&充実の授業=いい成績」ではありませんね(笑)

Practicum 2

今年の春と夏はこれと以前述べたCSCSに捧げたと言ってもいいでしょう!メインはこのPracticum 2です!生活は全てP2のスケジュール次第でした。

5月から8月末までやってました!

P2とは?

いわゆる本当の実習です。CATAとMATAへの登録も必須になりますし、実際に自分でやることが多くなります。P1はObservation メインで一種の「この専門職を志望するかよく考えてみ」というお試し要素があったのですが、P2はもうできることは全部やりましょうって感じですね。

ただ、場所と人によってはP1でもばりばりやらせる人いますが(笑)

また、P2は基本通年科目です。Fall Term から始めた生徒は April まで、Winter Term から始めた人は Spring term (June) まで、Spring term から始めた生徒は August まで集中的に行います。

自分の場合は Spring Term からなので一番集中的に行う形となりました!

最低必須実習時間

フィールド、クリニック両方とも 125 hours です。で、合計 250 hours は絶対に満たしてないといけません。

結果的には、8月末で Field 130 hours / Clinic 150 hours となりました!

Clinical Placement @ U of W Clinic

クリニック実習はP1に引き続き大学内のクリニックで行いました!ただ、Supervisor がP1とは違う人で、トロントにある Sheridan College の卒業生です。なので、マニトバ大学でもウィニペグ大学でもないプログラム出身で時々習った内容の違いがありましたが、至ってスムーズな実習でした。

基本スケジュール
  • Tuesday: 9:00-1:00 PM (+ 2:00-5:00 PM)
  • Thursday: 9:00-12:00 PM (+ 1:00-5:00 PM)
  • Friday: 9:00-1:00 PM

()の部分は7月の間だけシフトを一時的に追加してもらった部分です。

Supervisor 

若い女性の方なんですが、まず声が小さい+話すのが超絶速い。なので最初の一週間はリスニングのテストのように集中して耳を済まして指示や説明を聞いてました。慣れるまでは本当に何か言われると聞き逃しそうでドキドキしてました(笑)

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こんな感じ

そして、SUPERSMART なんです。 頭が良すぎてついていけねー。っていつも感じてました。説明が論理的かつ、簡潔にまとめてある。そして、結果を出している。彼女のクライアントはアスリートと普通の方半々ですが多いです。人間ほっといても治る怪我もありますが、彼女の場合は慢性的な姿勢の問題もかなり解決しています。

大まかな流れ

一応 New Patient OR New Injury と仮定します。

  1. History Taking
  2. Observation
  3. Active ROM
  4. Passive ROM
  5. Isometric ROM
  6. Special Test
  7. Functional Test
  8. Palpation
  9. Treatment
  10. Exercise Prescription

というもので。

まず、1〜8までが Assessment なのでそこはある程度一通り任されます。ただ、その最中じっくりと観察されていることもあれば、その間彼女は別のクライアントのTreatment 中だったりします。でも、彼女は2つのことを同時にする能力が半端ないので、Treatment 中もクライアントと雑談しながらもかなり見てますし、聞いてます。本人も癖だと言ってましたが、本当に怖いです(笑)。「え、あんなにTreatment中クライアントと雑談盛り上がってたのに俺のAssessment 全部見て聞いてたの?」となります。

正直毎回緊張感あります。理由は、、、。

Assessment で観察されている場合は、少しでも Assessment のやり方が間違っていると、途中で彼女が止めて自分で Assessment をスタートし始めて前田はお役御免となります。また、たらたら時間をかけすぎてもお役御免となります。また、Assessment の途中も色々な質問が投げかけられて、慣れていない頃は頻繁にフリーズしてました。論理的に答えれない自分の不甲斐なさにいつも悔しかったですね。I don't know なんて言いたくない、かといってダラダラそれらしいこと言っても見透かされるので、はっきりと分かっていることだけをいつも述べるようにしてました。

Why? What does it mean? What did you get? So?

これらはもう頻繁に投げかけられる言葉でした。

誤解があるといけないので言いますが、Supervisor は優しい人です。でも、彼女が求めるレベルに達していない時のリアクションには明らかに優しい言葉とは裏腹の呆れられた感を感じていたのでこれは中々辛いものがあります。毎回 It's Okay と言われた時はうわぁーーーとなります。結構彼女は日本人に近い雰囲気で表現する能力と雰囲気を察する能力があるので、それをまた察する自分とは相性はどうなんでしょうね?

他の生徒は気づいてないけど自分は彼女がちょっと呆れていたり怒っていることに時々気づいてました。結構、友達はあの人って感情の起伏が無いよねっと言ってますが、、、。いやあ、日本人で良かったかわかんねえなこりゃ(笑)。

Treatment はまず生徒に Modality or Massage を指示して行わせます。その際、Modalities のパラメーターは 必ず Supervisor の指示の下行います。なので生徒は基本ホットパックやアイス、超音波を実行して、マッサージをやるって感じです。

その後、メインのTreatment は Supervisor によって行われます。内容はマッサージ、Soft Tissue Release、その他個人の持つ治療テクニックですね。Exercise prescription/instruction も時と場合によっては、生徒が任されることはありますが大体は彼女が行います。

なので、生徒の練習内容は主に Assessment & Massage となります。

Supervisor から学んだこと
  • Palpation: 指の感覚を研ぎ澄ます。本当に色んなことが分かる
  • アフターサポートをしっかり行う: Physiotech というシステムでメールで処方されたエクササイズのレビューができるようにする。エクササイズ処方がATの肝。
  • 常に論理的: なんとなく。多分。は厳禁。
  • 説明能力: 患者に説明できないと納得してもらえない。特にAthletic Therapy を受けに来る人はフィジオやカイロプラクティックに通って、不満があって来た人が結構いるので、納得を得る作業は重要。
まとめ

4ヶ月で多分成長したと思います。全てにおいてぎこちなさが無くなったと実感してますし、クリニックで働くことの良さが分かるようになりました!

Field Placement @ High School Rugby & Local Senior Rugby Team

P1と同じ私立の男子校でのラグビーチームに4,5月の高校ラグビーシーズン全部帯同しました。大学時代にやっていたスポーツなので特に新しさはありませんでしたが、まあ楽しかったです。ただ、もうちょっと Assessment をしっかりしないといけないなとは痛感してました。

高校のラグビーなので運良くそこまで大きい怪我が起きることはありませんでしたが、それでももう少し何か起きてくれたらなと思うことは多々ありました。AT学生の矛盾ですね。

この高校ラグビーでは90時間貯まったのですが、あと35時間埋めないといけないので高校ラグビー終了後に6月からの次の実習先を探すことにしました。それが、地元のアマチュア社会人ラグビーチームでして、今回は女子チームをメインに見ることになりました。

社会人女子ラグビーの帯同は試合だけなので、正直チーム感を感じることはあまりなかったのですが、それでも試合の為に初めて長距離ドライブをしたりと中々面白い経験をしました。ひたすらに Transcanada Highwayでまっすぐ進むのは面白かったです。初めての女子チーム帯同でしたが、スピード感とかの男女差は大きく違うなとは思いましたね。

 この社会人ラグビーで学んだことはウィニペグでフィールド系の仕事はボランティアばっかりということです。各チーム CAT (C) と契約していますが、ほとんどがクリニックメインで働いてのボランティアです。なんかウィニペグに未来見出すのが厳しいなとラグビーの試合でのチームAT同士の挨拶で実感してました。

 これも Practicum 2 の目的なのかもしれませんね。P1では見えないリアリティを思い知らせるといいますか。自分が将来関わりたいスポーツはバスケ、ラグビー、アメフト、ちょっとだけホッケーなので。ラグビーが一番厳しそうですね〜。

Supervisor は相変わらずのナイスガイです!いい人や!

まとめ

やっぱりフィールドでATとして働きてーなー。と再認識

 

P2全体の成長の実感

 P2で成長したなと思うのはやっぱりクリニック実習のおかげが一番大きいと思います。フィールドと違って怪我を抱えた方々が、向こうから訪ねて来るので多くの数をこなせるというフィールドにはないメリットがあります。Assessment のスキルを上げたいとひたすら思う自分にとって、クリニックはベストなのかもしれません。クリニックでの能力はフィールドでも活きると思うので、とりあえずはフィールドの為にクリニックを頑張るといった認識でも良いかなと思います。就職は圧倒的にクリニック有利ですしね! 

P2 Practical Exam

P2から実技テストがあります。学期末に合計一時間のテストです。6つのステーション毎に違うスキルに関するテストが10分の制限時間付きであります。フィールド系3つ、クリニック系3つですね。テストそのものは具体的なスキルを説明付きで披露するというAT学生にとってはシンプルなものです。まあ、まだ自分は結果を知らないんですけどね(笑)

PASS/FAIL しか判定がないので、頼むからPASSであってくれ!

 

以上が春ターム及び夏の実習の振り返りでした。

実は既に自分はPracticum 3を開始しています。そのことを次回は投稿出来たらと思います!

ではでは。