どうも前田です。
最近雑談だらけでしたので、そろそろ真面目なATプログラムについてのお話しようと思います。今回もまたウィニペグ大学の話です。
今ふと思ったのですが、自分まだBC州にあるATプログラムカバーしてませんね。キャムソンカレッジっていう名前だったような。近いうちにやります。
中身に入る前にもう一個。ウィニペグ大学ATプログラムは非常に柔軟なプログラムなので何をいつ取るかは生徒の自由で、生徒は学部から参考資料として履修一覧表をもらいます。それがこのページにある Course Map をクリックすればPDFファイルで見れます。
今回は自分の2年生科目について説明します。自分は2017年の1月と遅く編入していますが単位互換のおかげで、実質半年で2年生科目をスタートできましたね。
カナダの🍁。ウィニペグには無いですけど(笑)
Fall Term
- Human Anatomy
- Pathology
- Scientific Principles of Fitness & Conditioning (SPFC)
- Issue in Health
Human Anatomy
ATの基礎、解剖学。既に一年生科目の Biology faculty の Human Anatomy & Physiologyを直前の春に取っていますし、楽かなと思ったらやることが全然違いますね。当たり前ですけど(笑)。Physiology がないということはアナトミーに全ての関心をぶつけるということですね。
ざっと、やることリストを載せます
- Bones' name、Bony Landmark
- Brachial Plexus
- Muscle Innervation (Nerve Supply)
- Muscles' name
- Origin & Insertion
- Movement
- Some mechanisms (ex. Scapulohumeral Rhythm)
これらを一個一個淡々とやっていきます。もうAT学生の皆さんならわかると思いますが、解剖学は最初は詰め込みです。メカニズムや語源をたどれば覚えなくてもとか言う方もいるとは思いますが、自分はそれは十分覚えた上での知的な楽しみに過ぎないと思います。まず、英語でやっているので必死です(笑)。
その上語源がラテン語なので変なスペル沢山あります。これら全部をやるには自分は「徹底的詰め込み」をやるしかありませんでした。
ひたすら反復していくと段々言葉だけでなく、授業中に先生の言ってたことの意味も理解できるようになってほんの少しだけ楽しくなりました。あくまでちょっと。あとは苦しい詰め込み地獄。
でもやっぱりここを一生懸命勉強したのは、「解剖学が不十分なATがどれだけ惨めか」ということを自分が大学時代身をもって体験したからですね。全ての基礎は解剖学です。
なので今は英語での解剖学の知識の方が日本語よりも遥かに上回っています。この状態でやっと安定して文献読んでも理解ができるようになりました。
校外学習
学期の最後に協力関係であるマニトバ大学の医学部のラボを訪問して、献体見学をします。これは希望者のみです。見学であって実習ではないので、ただ見て、触って、同行するATの教員達の時々起こるミニレクチャーを聞きながら、普段模型等で学んでいた知識をここに当てはめます。
自分にとっては人生で2回目の献体見学でしたが、非常に有意義なものでした。日本でやった時は凄く厳かな感じでやった気がしますが、こっちはラフでしたね。そこでも文化の差って出るんだなと思いました。ある教授は前距腓靭帯の強度を説明しようとしてストレスかけたら、靭帯が剥がれてしまって「オーマイガー」ってみんな言ったり。
自分はキネシオロジーとは全く関係のない友達も呼びました。先生がめっちゃ積極的に色んな人誘ってねーと言ってたので。なんかピクニックするみたいな言い方で(笑)。
Pathology
病理学。非常に興味深い授業でした。授業で扱う内容からATというよりも看護師等の医療従事者向けでした。
病気の原因とプロセスを学びましたが、個人的には「炎症」Inflammation の所が非常に勉強になりました。ああいう風に細胞達が寄ってたかって炎症起こすのかと。個人的興味として、受傷後のアイシングの是非を知りたいとずっと思ってて、ちょっと色々思うことはありました。
先生はCATを持つバイメカ専門の研究者の方で、授業スタイルが独特な方です。パワポは一切使わず、授業中にタブレットと専用のペンを使ってMS Note を開いてスクリーン上で授業に合わせて手書きで書いていくというスタイルですね。この手書きというのが厄介でして、頭の良い方に多い「字が汚い」という特徴が遺憾なく発揮されます。時々現地の生徒からも先生に「あれなんて書いてんの?」と質問されることもしばしば。
でもいい先生なのは間違いなく、CATを持つ純研究者というのは面白いキャリアを持つ先生だなと思います。
あ、テストはとてもシンプルにあのノートを復習していればできるような感じでしたね。
SPFC
ウィニペグ大学キネシオロジー学部には他の専攻として Exercise Science がありまして、その専攻の入門編といった感じの授業ですね。
つまりは「 なぜ Physical Acitvity が必要なのか?その背景は?じゃあどうやってクライアントを評価し、Exercise を処方するのか?」
ということの概要を学びます。
この授業は Lab もありまして、毎週レクチャーで学んだクライアントの評価方法を実践したりします。
まだ、これは入門編ですから運動生理学にありがちな「キツイ」テストはやってません。自分の母校では親の仇かのように全員がやれ VO2Max や Power 系やという鬼のようなテストをやらされ、毎年一定の生徒が倒れます(笑)。自分も例にもれず、テスト後にトイレで失神しました(笑)。
それに比べたらこんなの楽チン。
でも順大はほとんどの生徒がアスリートだったからできたのかもしれないですね。
カナダの生徒は不摂生な体型が多いですし、、、。
Issue in Health
簡単に言えば「健康って何?」という質問を8つぐらいの観点から学んでいくという授業です。健康を社会構造的観点とかからみると面白いということが分かったりして良かったです。
まあ、自分はこの科目なぜかテストの成績悪かったからあまり良い思い出ないですね。
「コンセプトを学ぶ」ということが苦手なのかもしれないと思った授業でした。
まとめ
冬に編入したことで、他の生徒とちょっと違う履修を冬と春で辿ってきたのですが、この秋からようやく今の同期といえる生徒たちの姿が見えてきてました。徐々にみんなATコースから脱落していくので自然と顔なじみだらけに(笑)
そしてこの学期から自分は多くの教員の方々に存在を認知してもらえるようになったと思います!カナダ人の中に紛れているちっさい日本人として。
こんな感じです。
ではでは。